2024年10月、desmosに複素数モードが搭載されました。
desmosの2D,3Dのそれぞれのグラフ計算機、関数電卓で使えます。
搭載以前は無理矢理に複素数の世界を一から作るしかありませんでした。
ですが、複素数モードを使うことでより多くの方が簡単に複素数を扱えるようになりなりました。
関数アートにおいても複雑なフラクタルを取り入れやすくなりました。
この記事では複素数モードを使うための操作方法、応用を紹介します。
Desmosの基本的な操作についてはこちらも参考にしてみて下さい → desmosの使い方は?基本から確認します! – てとれーしょん!
そもそも複素数とは?
ある程度知っている方は読まなくていいと思いますが、まず複素数の基本事項について確認します。
複素数とは、\(a,b\in\mathbb{R}\)において \(i=\sqrt{-1}\) とした虚数単位 \(i\) を用いて \(a+bi\) のように表される数のことです。なお、\(\mathbb{R}\)は実数全体の集合を意味します。
複素数のおかげで、実数では表せなかった2次以上の方程式の解が導かれるなど、数学において実数だけでは補い切れない重要な役割を果たすのがこの数です。
また、複素数全体の集合は \(\mathbb{C}\) を用いて表されるのが一般的です。
どうやって複素数モードに切り替える?
設定内にある複素数モードをオンにすることで、複素数を扱えるようになります。普段は”\(i\)”はただの文字として認識されていましたが、モードを切り替えることによって虚数単位として扱えるようになります。

\(x\)軸が実軸、\(y\)軸が虚軸となります。虚数単位をもとに複素数の基本演算が行えます。例えば\(a,b\in\mathbb{R}\)の時
\[ai+bi=(a+b)i,\,ai\times bi=-ab\]といった演算を行えます。
その他にもオイラーの公式 \(\large{e^{i\theta}+1=0}\) もちゃんと使えるようになっています。
複素数モードにした際は、実軸と虚軸をそれぞれ \(Re,\, Im\) と変えることで複素数感が出ます。
どのような関数が使える?
複素数の導入方法がわかったところで、複素数モード特有の関数を見てみましょう。
- real():実部
- imag():虚部
- conj():共役複素数
- arg():偏角
- | |:原点からの距離
real()は引数として入力された複素数の実部を返します。そして、imag()は引数の虚部を返します。\((e.g. real(3+4i)=3, imag(3+4i)=4)\)
conj()は共役複素数(conjugate)を返してくれます。共役複素数とは、虚部にだけマイナスをかけた数のことです。\((e.g.conj(6+3i)=6-3i)\)
arg() は、\(r\ge0\) の下で \(z=r(\cos{\theta}+i\sin{\theta})\) のように複素数が極形式で表された場合に偏角 \(\theta\) の値を返します。\((e.g.conj(1+\sqrt{3}i)=conj(2(\cos{\frac{\pi}{3}}+i\sin{\frac{\pi}{3}})=\frac{\pi}{3})\)
| | は実数の絶対値記号と同じように、\(a+bi\) を入力したときに \(\sqrt{a^2+b^2}\) を返します。\((e.g. |3+2i|=\sqrt{13})\)
複素数モードの応用例
三角関数を使ってあげると簡単にフラクタルを作れます。
下のグラフは三角関数を繰り返し重ねたものになっています。
再帰関数も使うことで、コンパクトな式でこのようなフラクタルも書くことができます。


下のグラフのリンクはこちら↓
また、【彳▼亍 ▼てきちょく】TETH_Mainさんの動画も参考にしてみて下さい。この動画ではマンデルブロ集合についても触れています。
まとめ
今回はdesmosで複素数モードの使い方を紹介しました。
複素数は高校生でも理系の方でないと馴染みがあまりないと思います。そして何が嬉しいのか分からないという方もいますよね。
私自身も複素数モードをうまく使いこなせるかは分かりませんが、これを機に複素数と仲良くなりたいと思います。
また、今後の国際アートコンテストなどにおいても大きな影響を与えそうなので目が離せません。

